車を売る前の洗車は査定額がアップする!?本当のところをプロが解説
誰でも車の売却時は少しでも高く売りたいでしょうから、
「車を売却するときは洗車したほうが高く売れるのか？」
「キズ、凹みは直してから売ったほうが良いのか？」
「売却前にオイル交換をしたほうが良いのか？」
といったことが気になるのではないでしょうか？
そこで今回は普段から中古車売買に携わっている筆者が、そういった疑問を完璧に解決させていただこうと思います。
車を売却する時は洗車すべきか？
結論から申し上げると、車を売却する際は絶対に洗車をするべきです。
「売却前の洗車は意味がない」と堂々と書いているサイトもあるようですが真実ではありませんので信じてはいけません！
売却時の洗車は「かえってボディのキズが目立って、マイナスの査定になってしまうのでは？」という考えや、「どうせ綺麗に洗車をしたからといって査定額は変わらないでしょう？」という考えで、洗車をしない方が得だと思っている方もいるかもしれません。
たしかに、洗車をすると汚れに隠れていたキズが目立つようになります。
また、残念ながら「洗車をしたからといって査定額が大きくプラスになることは無い」というのも事実です。
しかし、査定前に洗車する最大のメリットはプラス査定ではありません。
査定前の洗車の最大のメリットは「洗車をする事でマイナス査定されるのを防ぐ事が出来る」ということです。
どういうことが説明します。
車の売却時の査定は、査定士によって行われます。
査定士は車の実物を見ながら、査定基準に当てはめて金額を決定します。
その際、査定士は車の外装の状態をチェックしますが、車がひどく汚れている場合でも、お客様の車をベタベタと触り、汚れかキズかをチェックする事はしません。（と言うか、新たなキズを作ってしまう危険性があるため、そもそもそんなことはできません。）
その為、あまりにボディが汚れていると、汚れかキズかの判断が難しい場合も出てきます。
キズを汚れだと判断し、マイナス評価を付けずに買取を行った場合、もし後にそれがキズだったと分かれば当然買取業者は損をしてしまいますよね？
逆に、汚れかキズかの判断が難しい場合は、念のために “キズ” として査定しておけば、後にそれが本当にキズだったとしても、買取業者が損をする事はありません。
という事はつまり、汚れが著しい車を査定した場合は、キズでは無い場所も、キズという判断をされ、マイナス査定をされてしまうかもしれないという事になります。
では、売却時に洗車を行った場合はどうでしょう？
ボディが綺麗にされている状態であれば、査定士がキズや凹みのチェックがしやすく、本来のキズのみにマイナス点を付けます。
つまり本来のキズ以上にマイナス査定をされる事が無くなるということです。
加えて、外装が汚れていて泥だらけだったり、車内にゴミが散乱している車は確実に査定士の印象を悪くします。
普段から洗車や掃除を行っていない車は、定期的なオイル交換などのメンテナンスも行われていないのでは？という印象を持たれても仕方ありません。
逆に、洗車やルームクリーニングされた車は、大切に乗ってきた車であるという印象を与えますし、エンジンなどのメンテナンスもしっかり行われているのだろうという印象も与えます。
こういった点でも、売却前の洗車は、査定を大きくプラスにさせることはできなくても、余計なマイナスを防ぐ事はできるので絶対にするべきだと言えます。
売却前におすすめの洗車方法とメンテ
前項では「洗車をしても査定額が大幅にプラスになることはないが、マイナス査定を避けるために洗車したほうが良い」と解説しました。
では具体的に、車の売却前は洗車を含めてどのくらいメンテナンスするべきなのか？解説します。
自分で水洗いや洗車機のシャンプー洗車がベスト
売却前のおすすめの洗車は、自分で水洗いをするか、ガソリンスタンドなどの洗車機の安いコースのシャンプー洗車です。
前項で解説したように、洗車は必要ですが、洗車をしたからと言って大きくプラス査定をしてもらえる訳ではありませんので、高いワックス洗車や、コーティング洗車をする必要はありません。
売却前の洗車は必要ですが、スポンジとホースで水洗いして、水垢が残らないほうに拭きあげる程度の洗車でも十分です♪
キズを隠す補修は絶対にしない
洗車をしてキズが目立ってしまったとしても、タッチペンや缶スプレーで補修するのは絶対にやめましょう。
素人による補修はプラスどころかマイナス査定になることの方が多いと思ってください。
タッチペンや缶スプレーで補修されてしまうと、買取後に外装を仕上げるのに余計な手間がかかってしまいますし、小さなキズを隠す為に缶スプレーで塗ってしまうと、果たしてその下にどの位のキズが隠れているかの判断が難しくなる為、必要以上にマイナス評価を付けられてしまう恐れもあります。
洗車してキズが目立ってしまったとしても、素人補修は絶対にせずに、そのままの状態で査定してもらいましょう。
内装の掃除は必須
車の売却時は、外装だけなく、できる範囲で構わないので内装の掃除もしておく必要があります。
最初にご説明したように、車内にゴミが散乱しているような状態では査定士の印象が確実に悪くなります。
車内の掃除は、ゴミを処分し、掃除機をかけ、水拭きを行う程度で大丈夫です。
タバコを吸う方は窓ガラスにヤニが付着して想像以上に汚れているはずなので、窓ガラスも忘れず拭くようにしてください。
得意タバコを吸う人はヤニはもちろん、できれば消臭もしておくと良いですね。
車売却時のエンジンオイル交換はすべきか？
車売却前にオイル交換はするべきでしょうか？
後項で解説する車売却時の査定基準の中に「エンジンなどの機関状態」がありますが、エンジンオイルもそれに関係してきます。
エンジンオイルの定期的な交換を怠っていると、エンジン異音の原因にもなりますし、オイル上がりやオイル下がりを起こして白煙などのトラブルを起こしてしまいます。
ただ、査定直前に慌ててエンジンオイルを交換してもそれほど意味はありません。
なぜなら、ほとんどの場合において定期的にエンジンオイルが交換がされている車には、オイル交換時にステッカーが貼られていますから、査定士はそれを見て、普段のメンテナンス状況をある程度予想する事ができるからです。
オイル交換は、車種やオイルの種類によって価格が違いますが、大体3,000円～5,000円程かかります。
慌ててオイル交換をしたところで、その分の金額以上プラス査定になることはありませんので売却時のオイル交換は必要ありません。
オイル交換は普段からまめに行っていれば売却時に慌てる必要はありません。と言うより車にとってオイル交換は非常に大事な欠かせないメンテナンスですから、売る売らないに関係なく普段から定期的に行うようにしましょう。
車売却時の査定基準は大きくわけて3つ
車の査定基準は、細かい項目に分けれらていますが、主な査定基準は大きく分けて3つ存在します。
皆さんもこの3つの査定基準を理解しておけば、車を売却する時に、どのような状態が望ましいかが分かり、高額査定につなげることもできると思います。
査定基準.1 車種や年式、走行距離などの基本情報
これは、その車種が人気車かどうかや、初年度登録がいつなのか、走行距離数が何キロなのか、という車の基本的な状態です。
もちろん、年式が新しく、走行距離が少ない車の方が高く査定されますし、人気車種は高く買い取ってもらえます。
また、車種ごとにグレードの違いや、駆動の違いでも査定額が前後します。
とは言っても、この査定基準に関しては、皆さんが車売却時にどうこう出来る問題ではありませんので、有りのままの状態で査定をしてもらうしかありません。
査定基準.2 外装や内装の状態
これは、外装のキズや凹みの状態や数、内装のシートの焦げ穴や擦れ、内張のキズや加工穴などを見る事です。
外装の項目には、タイヤの状態や、アルミホイールのキズなども含まれますし、ガラスの飛び石やヒビの状態も含まれます。
内装の状態では、クリーニングで取れない汚れや劣化などがマイナス評価となります。
また、社外品を多く取り付けてある車よりも、純正の状態の車の方が高く査定される傾向がありますので、もしカスタムにこだわって、多くの社外パーツを取り付けている場合は、出来る限り純正に戻してから査定してもらったほうが有利です。
なお、この査定項目で皆さんが努力できる部分としては「洗車と内装の掃除」になります。
少しでも高く査定してもらいたなら、面倒臭がらずに洗車や内装の掃除をしておきましょう。
査定基準.3 修復歴(事故歴)の有無やエンジンなどの機関状態
修復歴(事故歴)の有無やエンジンなどの状態も車の査定では重要な基準になります。
修復歴車は、車の骨格部分を修理又は交換した事がある車です。
バンパーや、ドアなどの外装部品を交換したり、鈑金塗装した事がある車は、修復歴車ではありません。
修復歴がある車は、残念ながらそうでない車に比べ、確実に査定額がマイナスになってしまいます。
かと言って、査定時に修復歴を隠しても意味がありません。
査定士は、修復歴を見抜く事が出来ますし、万が一査定時に修復歴がバレなかったとしても、後日修復歴が判明した時、買取のキャンセルなどのトラブルになる可能性もあり得ます。
ですから分かっている修復歴は包み隠さず全て伝えるようにしましょう。
また、エンジンの音や白煙の有無、エアコンの作動やオイル漏れの有無もチェックされます。
ただし、売却前に、わざわざ皆さんが故障部位を修理する必要はありません。何故なら修理費以上のプラス査定が付く事はほぼ無いからです。そのまま査定した方が余計な費用がかからず、結果的には得です。
以上が最も査定額に影響する3つの査定基準です。
1つめの「基本情報」に関しては、皆さんではどうすることもできませんが、2つめの「最低限の清掃＆メンテ」と3つめの「修復歴は正直に伝える」というのはできますね。
売った車はどうなる？売却後の車の流れ
車を売却した後にその車がどうなるのかを知っておくと、どのタイミングで、どの程度の洗車や掃除を行えば良いか？のヒントにもなるかと思いますので最後にご紹介しておきます。
車の売却には、大きく分けて
・新しい車の購入時に、購入店へ下取りしてもらう場合
・買取専門店へ車を持ち込み、買取してもらう場合
・スマホやPCから「一括査定サイト」で査定申込をして、後日買取業者に自宅まで出向いてもらって買取してもらう場合
の3通りの方法があります。
いずれの方法も、売却時には実際に車を見てもらい、査定してもらうことになります。
ですから、下取りの場合なら新しい車の購入店へ車を見せる前に洗車を済ませておく必要がありますし、買取専門店へ行く場合なら来店する前に洗車を済ませておく必要があります。
出張買取をお願いした場合でも、査定士が自宅へ来る前に洗車を済ませておかなくてはなりません。
さて、買取された車がその後どうなるかというと「そのまま店頭で展示され販売される」か「業者向けオートオークションに出品されて、中古車販売業者に競り落とされてから販売されるか」のどちらかの行程を経て、次のお客様に販売されます。
店頭にて展示され、そのまま同店舗（もしくは系列店）で一般のお客様へ販売される場合、お店は内装の徹底的なクリーニングを行い、外装のキズや凹みを綺麗に直してから展示＆販売します。
その為、皆さんは車を売却する際にお金をかけたルームクリーニングや、わざわざ高いコースの洗車を行う必要はありません。一般的な洗車とルームクリーニングで十分です。
買取後、業者向けのオートオークションに出品される場合は、買い取った業者がある程度のルームクリーニングや簡単な洗車のみを行い、キズや凹みもわざわざ直すことはせずに業者向けオートオークションへ出品されることが多いです。
こちらの場合も、売却前にわざわざ皆さんが高額な鈑金修理や、徹底的なルームクリーニングや洗車をしても意味はありません。
いずれにしても皆さんが車を売る際は「査定士に見てもらう前に一般的な軽い洗車と、自分でできる範囲のルームクリーニングをしておけば十分」だということです。
高額査定におすすめなのが「一括査定サイト」
前項で、車の売却には大きく分けて
・新しい車の購入時に、購入店へ下取りしてもらう場合
・買取専門店へ車を持ち込み、買取してもらう場合
・スマホやPCから「一括査定サイト」で査定申込をして、後日買取業者に自宅まで出向いてもらって買取してもらう場合
の3通りの方法があると説明しました。
この中でもっとも高額査定が期待できるのが3つ目の「スマホやPCから「一括査定サイト」で査定申込をして、後日買取業者に自宅まで出向いてもらって買取してもらう」です。
理由は
「沢山の業者に査定見積もりをしてもらえる」
「オークション形式で査定額が上がることがある」
からです。
一括査定サイトの中で、特に高額査定が期待できるのが「カーセンサー」と「
ユーカーパック」の2社です。一括査定サイトはこの2社だけで十分です。
下の表を見てください。
この表は代表的な一括査定サイトを比較したものですが、「カーセンサー」と「
ユーカーパック」の2社が圧倒的に提携買取業者が多いのがわかりますね。
一括査定サイトは、利用したからと言って必ずしも車を売らなければいけないというわけではありません。
「今の自分の車がいくらで売れるか？」を知るために利用しても問題ありませんから、暇つぶし感覚で一度利用してみると良いと思います。
出典：
日本全国1,000店以上の業者、しかも大手が参加しているため、リアルタイムで「是非あなたの車を買取りたい（＝あなたの車が欲しいという顧客を抱えている）」業者が見つかる可能性が高く、高額査定が期待できます。カーセンサーは、高く売るためにも、正確な査定相場を知るためにも必ず利用するべき一括査定サイトです。
出典：
先ほどの表からも分かるように、ユーカーパックは日本全国2,000店舗以上、実はカーセンサー以上の業者が参加しています。
ただし、ユーカーパックは中小の業者も多数参加しているとのことなので、規模的には大手が多数参加しているカーセンサーの方が大きくなります。
ユーカーパックは「業者オークション」形式を採用しているため、タイミングによっては査定額がぐんぐん上がるのが魅力です。
また、ユーカーパックは全ての買取業者をユーカーパックが統括しているため、業者からのしつこい営業電話がかかってこないのも魅力です。
まとめ
今回は、車売却前の洗車、メンテ、修理、オイル交換について解説しましたがいかがだったでしょうか？
私も一応本業が中古車売買ですから、全て事実をお話しさせていただきました！是非参考にしてください。
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