日産「デイズルークス」試乗インプレッション!広い運転席は好感度高
日産はもともと自社製の軽自動車をもっていなかったのですが、2011年に三菱自動車との共同出資でNMKVを設立し、そのNMKVから2014年に発売された軽自動車がこの「日産デイズルークス」です。
デイズルークスは日産が企画、デザインを手がけ、三菱が開発、設計、製造を手がけていますから、正確には三菱製と言っても良いかもしれません。
実際、デイズルークスは三菱の「ekスペース」と姉妹車で見た目も良く似ています。
ちなみに「デイズルークス・ハイウェイスター」に相当するのが、三菱では「ekスペースカスタム」になります。
デイズルークスの購入を検討している方は「ekスペース」も選択肢に入れても良いかもしれませんね。
参考記事:三菱ekスペースインプレッション
では今回は日産の軽自動車「デイズルークス」をレポートします。
日産デイズルークスの主要諸元
まずは「日産デイズルークスX」の主要諸元を見てみましょう。
タント X”SAⅢ” | |
全長×全幅×全高(mm) | 3395×1475×1775 |
室内長×室内幅×室内高(mm) | 2235×1320×1400 |
ホイールベース(mm) | 2430 |
車両重量(kg) | 940 |
エンジン | 直列3気筒DOHC |
総排気量(cc) | 659 |
最高出力(kW[ps]/rpm) | 36[49]/6500 |
最大トルク(Nm[kgm]/rpm) | 59[6.0]5000 |
燃料タンク容量 | 30リットル |
駆動方式 | FF |
タイヤサイズ | 155/65R14 |
最少回転半径(m) | 4.4 |
JC08モード燃費(km/リットル) | 22.0 |
デイズルークスの燃費は22.0km/リットル
現在の軽スーパーハイト系ワゴンは低燃費が必須条件です。デイズルークスの燃費は「22.0km/リットル」ですから決して悪くはありません。むしろクルマとしては十分低燃費と言えるでしょう。
ただ、今は他社のスーパーハイト系の燃費がどんどん良くなってきているため、ちょっと物足りない気がしなくもないというのが正直なところです。
たとえば、乗り心地も走りも秀逸なホンダN-BOXでも「27.0km/リットル」を実現していますし、スズキのスペーシアにいたっては、
車両本体価格がデイズルークスとそれほど違わないにも関わらず燃費は「30.0km/リットル」です。
(※デイズルークスXが142万5600円、スペーシアハイブリッドXが146万8800円)
そう考えるとやはり燃費に関しては若干物足りな感じるかもしれません。
ただ、その分、N-BOXやスペーシアに比べて中古車市場では安く買える、というメリットもあります。
それについては後述します。
ちなみに筆者の日産ボンゴの燃費は8km/リットルです…。全く別カテゴリのクルマなので比べること自体間違っているのですが、22km/リットルも走れば十分ですけどね。
デイズルークスの特徴はリヤシーリングファン
画像出展:日産公式ページ
デイズルークスを語るなら「リヤシーリングファン(天井ファン)」に触れずにはいられないでしょう。
これは読んで字のごとく天井ついている「ファン」のことです。スーパーハイト系の軽自動車は、夏場にエアコンの冷気が後部座席に届きにくかったり、冬場にエアコンの暖気が天井に溜まってしまいがちです。
しかしデイズルークスはこの「リヤシーリングファン」で車内の空気を循環させることができます。走りやハンドリングだけでなく、こういった意味での“乗り心地”が考えられているのはさすがだと思います。
意外(失礼!)に広かったラゲッジルーム
デイズルークスは、その外観から「車内スペースはスペーシアやタントに比べて大分負けるのでは?」と筆者は勝手に思っていました。
が、デイズルークスのラゲッジルーム(荷物スペース)は後部座席を倒さない状態で、高さ1m10cm、幅95cm、奥行き25cm、そして後部座席を格納すると、奥行きが1m32cmになり、タントやスペーシアと比較しても遜色のないスペースでした。
それどころか幅に関しては95cmと、N-BOX(90cm)よりもタント(87cm)スペーシア(85cm)よりも広くなっています。
参考記事:ホンダ「N-BOX」インプレッション
参考記事:ダイハツ「タント」インプレッション
先進安全装備はやや物足りない
自動ブレーキや誤発進抑制といった先進安全装備には様々な意見があり、筆者のように「いらない」と思っている人もたくさんいますが、お年寄りや、小さなお子様のいる方にとっては、やはり装備されていたほうが安心でしょう。
しかし日産デイズルークスの先進安全装備は
・対車両衝突被害軽減ブレーキ
・前方誤発進抑制
の2つしか装備されていません。
小さなお子様のいる方なら、せめて「後方誤発進抑制」ぐらいはついていて欲しいところです。
印象は「ゆったり広く乗れる軽自動車」デイズルークス評価
筆者は実際に日産の販売店で「デイズルークスX」を試乗しています。
試乗した印象は「荷物をたくさん載せる目的よりも、人がゆったりと乗れる軽自動車」です。
以下、試乗レポートを交えて、デイズルークスのインプレッションをご紹介します。
エンジンはトルクフル、操作性も悪くない
ハンドリングに対する反応は素直で、非常に運転はしやすいものの、ターボがついていないこともあり、加速はそれほどでもなく、良くも悪くも乗り心地の良い良くできた軽自動車といった感じです。
走りや操作性よりも印象に残ったのは、運転席に座ったときのフィーリングです。
このデイズルークスはスーパーハイト系ではあるものの、どちらかと言うと荷物をたくさん載せることを第一優先したクルマではなく、人がゆったりと乗れることを第一に設計された軽自動車なのでは?と思いました。
おそらく180㎝ぐらいの人でも窮屈に感じることは無いのではないでしょうか?大人の男性が足広げて運転しても狭さを感じることなく運転できる、そんな軽自動車です。
高速道路を頻繁に使うならデイズルークス・ハイウェイスター
「デイズルークスX」はターボがついていませんから、高速道路を頻繁に利用する人にはオススメはしません。あくまで街乗りメインと考えたほうが良いでしょう。
たまに高速道路を利用するだけならそれほどストレスを感じないかもしれませんが、高速道路を頻繁に、しかも何百kmも移動する人は、ターボ付きの「デイズルークス・ハイウェイスター」の選択が必須になると思います。
ただ「デイズルークス・ハイウェイスターGターボ」の新車車両本体価格は175万5000円ですから、そうなってくると当然他のクルマ、また中古での購入も選択肢に入ってきますね。※「デイズルークス・ハイウェイスターGターボ」の発売は2014年ですから割と中古車は出回っています。
デイズルークスの新車・中古車価格は?値引きはできる?
2018年3月現在の日産デイズルークスの車両本体価格はグレードごとに
S
130万6800円~
X
142万5600円~
となっています。
中古車は、現行モデルの販売開始が2014年(※2018年現在)ですから、現行モデルでも既に多くの中古車が出回っています。
デイズルークスをお得に購入するために現実的な方法として考えられるのが、現在乗っている車を日本で一番高額で買取りしてくれるところに売って資金を作ることだと思います。
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