ダイハツ・タントを試乗インプレッション!視界はハイトワゴンはNo1

ダイハツ・タントを試乗インプレッション!視界はハイトワゴンはNo1

出展:https://www.daihatsu.co.jp

今や日本を代表するジャンルになったスーパーハイトワゴンの軽自動車ですが、そのなかでもパイオニア的存在なのがダイハツ「タント」です。

タントの最大の特徴は、やはりCMでもお馴染みのセンターピラーレスのミラクルオープンドアでしょう。

一応ご存知ない方のために簡単にご説明すると、通常全てのクルマにある、前座席ドアと、後部座席ドアの間の境目にある支柱がないわけです(左側のみ)。

これにより、楽々ベビーカーを後部座席のフロアに乗せることが可能になったり、チャイルドシートに子供を乗せやすくなりました。
今回は軽自動車でありながらファミリーカーとして申し分のない性能を備えた「タント」をレポートします。

ダイハツ・タントの主要諸元

まずは「ダイハツ・タント X”SAⅢ”」の主要諸元を見てみましょう。

タント X”SAⅢ”
全長×全幅×全高(mm) 3395×1475×1750
室内長×室内幅×室内高(mm) 2200×1350×1365
ホイールベース(mm) 2455
車両重量(kg) 930
エンジン 直列3気筒DOHC
総排気量(cc) 658
最高出力(kW[ps]/rpm) 38[52]/6800
最大トルク(Nm[kgm]/rpm) 60[6.1]5200
燃料タンク容量 30リットル
駆動方式 FF
タイヤサイズ 155/65R14
最少回転半径(m) 4.4
JC08モード燃費(km/リットル) 28.0

28.0km/リットルと超低燃費!

タント燃費

現在のスーパーハイトワゴン系の軽自動車は低燃費が必須条件となっていますが、タントもダイハツ独自の「e:Sテクノロジー」の進化、空力性能の向上、そして軽量化(前モデル比)によってJC-08モード燃費「28.0km/リットル」と低燃費を実現しています。

ちなみに同じスーパーハイトワゴンのスズキ「スペーシア」は30.0km/リットルとさらに低燃費を実現していますが、これはスペーシアが軽量化によって得られた車両重量の余裕を燃費性能に振り分けたからです。

参考記事:スペーシアの試乗インプレッション

対してタントは軽量化によって得られた車両重量の余裕を使い勝手と乗り心地に振り分けたため、燃費に関してはスペーシアを抜くことができませんでした。

とはいってもたったの2kmの違いですし、そのぶん使い勝手と乗り心地が向上したのですから、ファミリーカーとしての性能を追求するならこの選択は正しかったと言えるでしょう。

ちなみに筆者の日産ボンゴの燃費は8km/リットルです…。全くカテゴリの異なるクルマなので比べること自体間違っていますが、毎回こういった低燃費のクルマのレポートを書くたびにブルーになりますね。

センターピラーをドアに内臓して実現したミラクルオープンドア


画像出展:ダイハツ公式ページ

タントを語るなら「センターピラーレス」に触れずにはいられないでしょう。

タントはピラーをドアに内臓することにより、左側のセンタービラーがありません。わかりやすく言えば前ドアと後ドアの間の支柱が無いわけです。(ピラー(Pillar)とは「柱」という意味です。)

これにより、前後のドアを開けると、乗降口は1m49cmにもなり、ベビーカーもたたまずそのまま乗ることができるようになりました。また、チャイルドシートに子供を乗せる際も格段に乗せやすくなりました。もちろんお年寄りや、足腰が不自由な方の乗降もしやすくなっています。

通常利用には文句ない広さのラゲッジルーム

タントのラゲッジルーム(荷物スペース)は後部座席を倒さない状態で、高さ1m5cm、幅87cm、奥行き29cm、そして後部座席を格納すると、奥行きが1m40cmになります。

ホンダN-BOXや、スズキ・スペーシアと比べても遜色ないラゲッジスペースを確保しています。

参考記事:N-BOXの試乗インプレッション

また、タントは後部座席を前にスライドさせることができますから、チャイルドシートを乗せた後部座席を、運転席に近づけることもできます。

さらに後部座席に座った状態で、助手席のシートの背もたれを前に倒すとテーブルとしても使えるようになっていますので、ファミリーカーでありながら、自分1人の空間をメイキングすることも可能です。

先進安全装備も問題なし

現行のタントは、N-BOXやスペーシアに標準装備されている「標識認識」はありません。

ただ、筆者的には「いるか?」と思わないでもない機能ですし、これだけ広い視界が確保できていれば標識を見落とすこともないでしょうから全く問題ないと思います。

タントに装備されている主な先進安全装備は

・対車両衝突被害軽減ブレーキ
・対歩行者衝突被害軽減ブレーキ
・前方誤発進抑制
・後方誤発進抑制
・先行車発進通知
・車線逸脱警報

に、なります。
これからの時代はお子様のいる方や、お年寄りには「後方誤発進抑制」「前方誤発進抑制」の装備は必須になるかもしれませんね。

試乗インプレッション!視界が広く運転しやすい!走りも乗り心地も合格点

筆者は実際にダイハツ販売店でタントを試乗しています。
試乗した印象は「走りは優秀。視界は軽ハイトワゴンのなかではNo1かも!?」です。
以下、試乗レポートを交えて、タントを試乗した感想をご紹介します。

高速道路を頻繁に使うならターボ

この記事を書くために筆者が試乗したのは「タント X”SAⅢ”」で、ターボではありませんでした。

ですから、試乗で街乗りした感じでは問題ありませんでしたが、高速道路を頻繁に利用する人ならターボを選んだほうが無難だろうな、とは思いました。

ただ、私の場合は釣り好きということもあり、高速道路というと、どうしても何百キロを移動するイメージがありますから、たまにショートカットとして高速道路を利用する程度であればターボ無しの自然吸気でも全く問題ないと思います。

また、これは私の知り合いのタントオーナーの意見ですが、タントはハンドリングがスムーズで、カーブの多い山道でもまったく問題ないとのこと。
タントは左側のみがセンターピラーレスのため、カーブの時のボディバランスを不安視する方もいますが、全く心配ないようですよ。

目の前がひらける!視界の広さトップクラス

タントの運転席に座って、まず感じるのが、その視界の広さです。

フロントガラスの大きさ、角度、そしてインパネの位置が低くなっているので、視界の広さは抜群です。それに加えて左右のピラー(棒ですね)がやや後方にズレているため死角も少なくなっています。

視界の良さは普通車のコンパクトカーを軽く凌駕している印象でした。

軽自動車とは思えない!普通車に負けず劣らずの乗り心地!

タントは15インチタイヤですから、試乗する前は乗り心地はあまり期待していませんでしたが、実際に運転してみると、タイヤによる硬さや衝撃を感じることは全くなく、同じ軽ハイトワゴンのホンダN-BOXと比較すると、ほんの少しだけ乗り心地は劣るかもしれませんが、それでも必要にして十分な乗り心地だと感じました。

衝撃吸収性や静粛性も、それこそチャイルドシートに赤ちゃんを乗せて運転しても、問題なくスヤスヤ眠ってくれるレベルという印象でした。

タントの新車・中古車価格は?値引きはできる?

2018年3月現在のタントの車両本体価格はグレードごとに
L
122万0400円

L”SAⅢ”
128万5200円

X
135万5400円

X”SAⅢ”
142万0200円

X”ホワイトアクセントSAⅢ”
148万5000円

Xターボ”SAⅢ”
150万1200円

G”SAⅢ”
153万3600円

となっています。

中古車は、現行モデルの販売開始が2013年(※2018年現在)ですから、現行モデルでも既に多くの中古車が出回っています。

参考記事:タントは10年落ち10万キロでも高く売れる!各年式の買取相場

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