買取り査定額を予想する方法【車売りたい人必見】門外不出の計算式
中古車屋で販売されている車を見て「いくらぐらいで買取(or下取り)しているんだろう?」と気になったことはありませんか?
今回はそんな方のために、車両本体価格からおおよその買取り金額を予想する方法をご紹介します。
この方法を知れば、あなたが車を売却する際にも業者に安く買いたたかれるのを防ぐことができます。
何故なら、中古車市場で売られている、あなたの車と同じの年式、似た状態のものの買取り金額を予想することができれば、もしその金額が業者があなたの車に提示した査定額とあまりにもかけ離れていれば、それは業者が “ぼったくっている” と判断できるからです。
買取と下取りの違い
買取金額を予想する方法をご紹介する前に、まずは「買取り」と「下取り」を混同されている方がいるので、この2つの違いを明確にしておきましょう。
まず「買取り」ですが、こちらは読んで字のごとく、業者が一般ユーザーから車を買取りすること全般のことを言います。
一方「下取り」は、次の車を購入するお店に(車を購入することを条件に)引き取ってもらうことを言います。
ですから「下取り」の場合は、買取ってもらえることもあれば、ゼロ円査定のこともある、車の状態によっては逆にお金を払わなければいけなくなるケースもあります。
この2つの違いが分かっていないと、この先の話がややこしくなるので、両者の違いを明確にしておいてください。
車両本体価格から買取価格を予想する方法
では本題です。
実は販売されている中古車の買取金額は、その車の車両本体価格からある程度予想することができます。
計算式は、
車両本体価格÷1.08÷1.15÷1.1=買取金額
です。
この計算式は、私が中古車販売店スタッフだった時に、その会社の社長から教えてもらいました。
もちろんこの計算式には根拠があります。
計算式の根拠
この
車両本体価格÷1.08÷1.15÷1.1=予想買取金額
という計算式を理解するには、まず、世の中で販売されている中古車がどのような流れを経て市場に出回るのかを知る必要があります。
「お店で売られいる中古車は、お店が買取した車をそのままお店(系列店含む)で販売している」と思っている人も少なくないのではないでしょうか?
もちろんそういうケースもあります。
ですが、実は販売されている中古車のほとんどの中古車が、業者が “下取り” 、あるいは “安値で買取り” した車を「業者オークション」に出品して、他の中古車販売業者に転売しているのです。
特に下取りに出された車は100%業者オークション行きになります。
下取りした車を業者がそのまま店舗で販売することはほぼありません。
下が買取された車が販売されるまでを示した図です。
この流れが理解できると「車両本体価格÷1.08÷1.15÷1.1=買取金額」という計算式の根拠が分かるようになります。
引き続き解説します。
たとえば業者があなたの車を100万円で買取り(あるいは下取り)したとします。
次に業者はこの車を「業者オークション」に出品するわけですが、買取りした金額と同じ100万円で落札されては利益を得ることができませんよね?
そこで10%の利益を乗せて110万円で業者オークションに出品します。
そうすると(その車を売りたい)別の業者が110万円で落札します。
今度は落札した業者が、110万円で落札した車に15%の利益を上乗せします。15%上乗せすると126.5万円になります。
さらにここに消費税8%を加えると136.2万円になります。
※消費税が10%になったら計算式も変わりますね…
この136.2万円という金額が店舗で販売される時の車両本体価格になります。
※ただし車はもろもろ諸費用が掛かるので総支払額はここからさらに10万~20万高くなります。
さて、ここまでの流れを計算式にすると
買取価格×1.1×1.5×1.08=車両本体価格
となります。
もうおわかりですよね?
そうです!たっだら買取金額を知りたければ、車両本体価格からこの計算式を逆算していけば良いのです。
逆算する計算式は
車両本体価格÷1.08÷1.5÷1.1=買取価格
になりますね。
これがこの計算式の根拠です。
ただし利益優先の業者はこの計算式の当てはまらない
ただし、この計算式で予想できる買取金額は、あくまで「本来この金額で買い取られているべき」という正当な買取金額です。
つまり、残念ながらこの計算式は “良心的な買取業者” を経てしまうと成り立たないということになります。
ただ、最終的な店舗での販売価格に関しては「販売価格の相場」というものがありますし、業者オークションの落札金額にも「落札金額の相場」がありますから、計算式の「落札金額×1.5=車両本体価格」というところは大体どの業者もこの通りだと思います。
問題は一番初めの「買取価格(下取りの場合もあり)」です。
ここがブラックボックスなんです。
買取業者は安く買い取れば買い取るほど、業者オークションに出品するときに利益を上乗せして出品することができ、利益を出すことができます。
たとえば10万円で買取りした車の業者オークションの落札相場が50万円なら、50万円で業者オークション出品できてしまうのです。そうなれば業者は40万円の利益がだせます。
もっと言えば、下取りでよくある0円査定、もしくは逆にお金をとられてしまうような車も、実は業者オークションでは数十万円で落札されているかもしれないのです(というか結構あります…)。
ですから、そんな時こそ
車両本体価格÷1.08÷1.5÷1.1=買取価格
という計算式を知っておけば、不当な査定をされたとしても、
「私と同じ車種、同じ状態の車がこの価格で売られているのにその査定はおかしいんじゃないか?」
と、強気で文句が言えるようになります。
ただし、中古車業界の品の無いオヤジ連中に文句を言っても「素人が何を言ってやがる」的な態度をとられて頭にくるだけだと思いますから、不当な査定されたら「あ、そうですか、だったらいいです」とスルーして、さっさと別の業者で査定してしてもらったほうが利口です。
下取りに出すつもりだった場合も、確かに次の車を買うお店がそのまま引き取ってくれる「下取り」は楽ではありますが、それで数十万も損することを考えたらどうでしょう?
私なら高く買取ってくれる業者に売却して、そのお金を次の車の足しにします。
ブラックボックスが分かる計算式を公開したワケ
先ほども書きましたが、この計算式によって算出できる買取予想金額は「良心的な業者を経てきた」というのが前提です。
言い換えるなら、買取業者が払えるほぼ限界の金額と言えます。
つまり、車を売却する側にとっては、今回紹介した計算式で算出できる金額は強力な交渉材料になりますが、買取り業者からすれば「知られたくない金額」ということになります。
ですから私がこの計算式を公にしてしまったこと自体、業者からしたら目障りでしかなく、袋叩きにあってもおかしくないわけです(笑)
ただ、事実として今回ご紹介した計算式で算出できるぐらいの金額、もしくはそれ以上の金額で買取りしてくれる「良心的な業者」も存在するわけですから、一般消費者を騙すような買取業者に叩かれようと関係ありません。
と言うより、ネットで簡単に正当な査定相場が知れる時代に、いつまでも不当な査定で私腹を肥やしている悪質な買取業者を野放しにしておくほうがナンセンスだと思います。
これが私が今回この計算式を公にして理由です。
ネットで簡単に本来のあなたの車の査定相場を知ろう
今回ご紹介した計算式を知っていれば、現在中古車として販売されている物件の中から、あなたが売却しようとしている車と同車種、同グレード、同年式、そして同じような走行距離の物件を探して、その物件の車両本体価格から買取金額を予想することができるので、それを元に、大体あなたの車がいくらぐらいの査定をされるかを予想することができます。
ただ、もっと手っ取り早く査定相場を知るには「一括査定サイト」を使うことです。
一括査定サイトは、高く買取してくれる業者が見つかるのはもちろんですが、査定相場を調べるにも最適です。
おすすめの一括査定サイトは「カーセンサー」と「ユーカーパック」の2つです。
それは何かと言うと、先ほど、中古車が市場で販売されるまでの流れとして
「買取or下取り⇒業者オークションに出品⇒別の業者が落札⇒販売、というケースがほどんど、だからこそ「車両本体価格÷1.08÷1.5÷1.1=買取価格」という計算式が成り立つ」
とご説明しました。
実際、店舗で販売されている約80%以上の中古車がこの段階を経ています。
しかし残りの約20%は「買取⇒販売」と、最短の流れで販売されています。
この場合、業者は販売までにマージンを取られるような行程を挟まないため、より高額で買取りできることになります。
ただ、こういったケースで販売されることは中小業者ではほとんどありません。
「買取⇒販売」という流れで販売されることがあるのは、販売台数が圧倒的に多い大手業者のみです。
そして、そんな大手業者が日本で最も多く参加している一括査定サイトが「カーセンサー」と「ユーカーパック」なんです。
下の表をみてください。
数ある一括査定サイトのうち、参加している業者が「カーセンサー」が約1000社、「ユーカーパック」が約2000社と、この2社だけズバ抜けて多いのが分かります。
カーセンサーの1000社は、ユーカーパックの2000社の約半数ですが、参加している “大手業者の数” はどちらも同じぐらいに多いので心配ありません。
大手の買取業者の場合、顧客から「この車種のこのグレードで何色で走行距離何km以下のものがいくらぐらいで欲しい」といったリクエストを常に受けています。
欲しいという顧客がいるなら、わざわざ業者オークションに出品する必要などなく、直接、系列店舗で販売できます。
だからその分中小の買取業者よりも高額査定が可能になるわけです。
ちなみに一括査定サイトは、すぐに車を売るつもりが無くても、現在の車の価値を知るにも最適です。将来的に車を買い替える予定があるなら、時間のある時に “暇つぶし感覚” でやっておくと良いと思います。
出典:https://kaitori.carsensor.net/
日本全国1,000店以上の業者、しかも大手が参加しているため、リアルタイムで「あなたの車を買取りたい(=あなたの車が欲しい顧客がいる)」業者が見つかる可能性が高く、高い査定額が期待できます。カーセンサーは、高く売るためにも、正確な査定相場を知るためにも必ず利用するべき一括査定サイトです。
出典:https://ucarpac.com/
先ほどの表からも分かるように、ユーカーパックは日本全国2,000店舗以上、実はカーセンサー以上の業者が参加しています。
ただし、ユーカーパックは中小の業者も多数参加しているとのことなので、規模的には大手が多数参加しているカーセンサーの方が大きくなります。
ユーカーパックの魅力は「業者オークション」形式を採用しているためタイミングによっては査定額がぐんぐん上がることです。また、カーセンサー同様しつこい営業が電話がかかってこないことも魅力です。
まとめ
今回は
車両本体価格÷1.08÷1.15÷1.1=予想買取金額
という門外不出!?の計算式で、車両本体価格から買取金額を予想する方法をご紹介しました。
まあ、門外不出というのは大げさかもしれませんが、私自身、中古車販売店で働いていなければ知り得なかった方法ですし、事実として買取業者がこの方法を口外することはほとんどありません。
もちろん今現在は検索しても、この方法を紹介しているサイトは一つもありません(出てきたら私の記事のパクりです^^)。
是非皆さんもこの計算式を覚えて、いざと言うときに活用してください。
-
前の記事
日産キューブは10年落ち走行距離10万kmでも売れる!年式別買い取り査定額報告 2018.02.19
-
次の記事
日産エクストレイルの買取相場を1年落ち1万km~10年落ち10万kmの中古車から逆算 2018.03.03